侍ジャパンと準々決勝で対戦するイタリア代表。
NPBメジャーの先駆者野茂英雄氏のキャッチャーだったマイク・ピアザ監督率いるチームということで、日本ではピアザ監督ばかりが取り上げられています。
イタリアというとサッカーのイメージで野球は強いの?と疑問に思う人も多いでしょう。
イタリア代表はなぜ強いのでしょうか?
イタリア代表(WBC2023)はなぜ強い?注目選手も!
イタリア代表はアメリカやキューバのようにホームランを打って点を取るような破壊力のある野球ではなく、いわゆるスモールベースボールで点を確実に取りに野球で今大会勝ち進んでいます。
セーフティースクイズを使っての得点やヒットで繋げて得点を奪って勝利しているケースが多く、粘り強さもあり、個人プレーに走るのではなくチームワークがしっかりとしており、団結力も発揮することができています。
今大会では、メジャーリーグに所属するイタリア系アメリカ人を8人選出するなどMLBで活躍する選手を中心に構成されており、彼らがチームの原動力となっています。
注目選手を紹介すると、まずエンゼルスに所属するデビット・フレッチャー内野手。
大谷翔平とチームメイトと知られるフレッチャー選手は、華麗な守備と積極的なバッティングが持ち味で、一昨年のシーズンは157試合に出場して164安打を記録しており、ヒットメーカーとして活躍しています。
2人目は、デビット・フレッチャー内野手の弟のドミニク・フレッチャー外野手。
アリゾナ・ダイヤモンドバックスに所属しており、兄・デビットに負けない好守と強肩を誇り、打撃も将来的には「メジャーに定着すれば15本塁打は可能だろう」と評されるほどのパンチ力があります。
3人目は、イタリア代表の主戦投手と務めるマット・ハービー投手。
度重なる怪我でなかなかメジャー定着がままならないなか通算50勝を記録しており、手元で浮き上がるような最速161キロのフォーシームと、鋭く曲がり落ちるスライダーが持ち味です。
打者として最も注目されている選手が現在ロイヤルズに所属しているロペス選手となります。
高い守備力と俊足からメジャーでもセカンドとショートとして活躍している有望株であります。一次ラウンドでも16打数8安打7打点打率は5割とイタリア打線の中心的人物となっています。
打撃の特徴としてはホームランを狙うような長打力はないがイチローのように俊足やヒッティングを活かしたスタイルによって高い出塁率をたたき出しました。
これは今大会のイタリアの特徴でもある「繋げる野球」を象徴するようなスタイルであり、日本が行う戦術にも似ていることから小さなミスでもそこから得点に繋げていくという怖さがあります。
さらに、イタリア代表は、過去に多くのメジャーリーガーを輩出してきた野球の強豪国です。そのため、代表チームには経験豊富な選手が多く、大舞台でのプレッシャーにも強いという特徴があります。
また、イタリア代表の強さを支えるのは、単に活躍している選手だけではありません。代表チームの監督やコーチ陣が、選手たちを徹底的に分析し、戦略を練り上げていることも大きな要因です。彼らは、相手チームの弱点を見抜き、的確な指示を与えることで、選手たちを導いています。
総合的に見ると、イタリア代表が今大会で強い理由は、選手たちの実力はもちろんのこと、監督やコーチ陣の的確な指導、選手たちの強い結束力、そして豊富な経験など、様々な要素が複合的に作用していると言えると思います。